みなさんは、東京をコンクリートジャングルなどと例えられることがあるように、高層ビルが建ち並ぶ近代的な大都市のイメージではないでしょうか。
しかし、以外にもそんな東京のイメージとは違って歴史的建造物やレトロな洋館も数多く点在しているのはご存知でしょうか?
今回は日々進化し続ける東京の中で、ゆっくりと時を刻みながら佇む大正ロマン溢れるレトロな建物をご紹介したいと思います。
世界でも屈指の建築家フランク・ロイド・ライト設計の「自由学園 明日館」
池袋駅から徒歩5分、要町駅からは16分ほどのところに、「近代建築の三大巨匠」と呼ばれる建築家が設計したことで知られている「自由学園 明日館(みょうにちかん)」があります。
その「近代建築の三大巨匠」とは、世界的な建築家ル・コルビュジエやミース・ファン・デル・ローエ、そしてフランク・ロイド・ライト(以下、ライト)の巨匠を指します。
建築に詳しくない人でも、東京の有名な建物にもあげられる上野の「国立西洋美術館」や「帝国ホテル」と聞いたら知っている方も多いのではないでしょうか。
上野の「国立西洋美術館」を設計したのは、ル・コルビュジエ。
ライトが設計したことで有名なのが「帝国ホテル」(旧帝国ホテル本館、現在は愛知県犬山市に玄関部分だけ移築)です。
そんな歴史的な建造物巡りが好きな人には堪らない!
「旧帝国ホテル本館」を設計したライトのデザインに触れられ、建築物をこんな近くで見られると評判の「自由学園 明日館」へ行ってきましたので、さっそく館内を見ていきましょう。
古き良き時代の面影を残したノスタルジックな館内
受付を済ませ一歩敷地内に足を入れると、そこには芝生が敷かれた庭の中央奥に建つ棟を中心にシンメトリーになった、プレイリースタイル(草原様式)といわれる水平線を強調した平屋建て風な造りが目に飛び込んできます。
何となく日本的なのは、平等院鳳凰堂に影響を受けたと言われているからのようです。
右側の入口扉には四角や三角の図形を用いられ、その先にある幾何学模様が特徴的な木製の窓枠や壁・戸棚の色合いが、一気に時代が過去へ戻ったかのようなノスタルジックな雰囲気を感じます。
右手の教室から中央棟へ続く陽の光に明るく照らされた長い廊下に立ち、薄暗く見える奥へ視線を向けると、まるで別世界へ繋がる入口のように思えて何だか足を踏み入れるのに躊躇してしまうほどです(笑)。
「空間の魔術師」といわれた所以に納得!開放的な中央棟は必見です!
廊下を進んで中央棟にある1階ホールに入ると、やわらかな自然光が差し込むステンドグラス風に木の枠で作られた幾何学模様の大きな窓に引き込まれます。
訪れた日は天気が良かったこともあり、多くの人が椅子に腰を掛け静かに壁一面に張られた窓から見える庭の景色を眺めていました。
私も同じように、しばらく座って窓の外を眺めながら開放感に浸ってみました(笑)。
低い天井から高い天井へと広がるホールと大きな窓が、居心地のいい空間を演出しているライトマジックに癒されます。
ステップフロアになっているホール半階部分には当時の食堂があり、現在は喫茶室としてコーヒーを飲むことができます。(見学料に+300円で利用可能)
ライトオリジナルの丸いお月さまのような照明を吊るしたV字型の構造やアイデアは見事!どれをとっても見惚れるほどの幾何学模様に統一された優れたデザイン性に驚くばかりです。
更に半階部分を上がったところがギャラリーになっていて、ライトの作品や歴史などを写真や模型で紹介しているスペースになっています。
そこからホールを見降ろすことができ、違った角度からの景色が楽しめる♪おすすめポイントです。
「自由学園 明日館」は、1921年(大正10年)に丹羽夫妻によって創設された女学校
当初、旧帝国ホテルの設計のために来日していたライトでしたが、助手を勤めていた遠藤新の勧めにより、「簡素な外形の中にすぐれた思いを充たしめたい」という丹羽夫妻の教育理念に共鳴し設計することになりました。(「明日館」HP一部抜粋)
その後、1997年(平成9)に国の重要文化財に指定され、現在は「使いながら保存する文化財」、動態保存という形を取りながら自由学園の卒業生の活動の場および、地域の人々のイベントや結婚式・音楽会などの会場にも利用されています。
フランク・ロイド・ライトの美しい建築作品をアメリカ以外で見ることができるのは唯一日本だけだそうです。因みに、ライトの弟子として来日したアントニン・レーモンドにより設計された「豊島教会」の聖堂が要町にあります。
見るだけじゃなく触ったり、座ったり体感できる「自由学園 明日館」に訪れた際には、ぜひ要町経由で立ち寄って見比べてみてはいかがでしょうか。
大正ロマンに浸れること間違いなしです!
自由学園 明日館
住所:東京都豊島区西池袋2-31-3
最寄り駅:JR・東京メトロ「池袋駅」メトロポリタン口より5分、
:東京メトロ・副都心線「要町駅」16分
TEL:03-3971-7535
営業時間:10:00~16:00(最終入館15:30)
定休日:月曜(月曜が祝日・振替休日の場合、その翌日休)・年末年始
喫茶付見学:¥800
見学のみ:¥500
夜間見学・お酒付:¥1200
※利用状況についてはHPの見学カレンダーを参照下さい。




















