「千川駅」徒歩13分!目の前に突如現れる不思議な建物『水道タンク』

今回ご紹介するのは、街歩き好きにはたまらない驚きと発見のナニコレ情報です。
千川駅から徒歩13分ほどのところに、その不思議な建物があります。
要町通りを右折し大山方面へ向かう道路沿い右手に、いきなりドーンと視界に現れるのです。

はじめて見た感想は、
「え!ナニコレ!?」
目の前にそびえ立つ大きな物体に驚き、特徴的な見た目と色合い、存在感に圧倒されます。

真下から見上げると“ぬりかべ”のようにも見えるこの建物は、一体何だろうと不思議に思いました。

その名は通称『水道タンク』

地元ではランドマーク的存在で親しまれている「大谷口給水所ポンプ棟」(以下「水道タンク」という)なのです。
前にあるバス停の名前も『水道タンク前』となっているくらい知られたポンプ棟です。
ちなみに、タクシーに乗って『水道タンク前』と言っても通じるそうです。

『水道タンク』が不思議に見える理由は、外観にあり

コンクリート壁に直径約15mの釣鐘風な円筒形、高さ33mてっぺんのドーム状の屋根には見晴らし台のようなドームが、ちょこんとのっていて上部と側面には窓もあります。
見る人によっては、要塞、寺院、それとも歴史的建造物?と思うのではないでしょうか。
私の第一印象も、見たことのない建物で何に例えてよいのか分かりませんでした。
ドーム状のところが中世ヨーロッパ的な感じもしますが…。

実は、現在の『水道タンク』は2011年3月に建て替えられてまだ新しいのです。
以前は、歴史がにじみ出たレトロ感満載の「配水塔」だったのです。
老朽化にともない新しく「給水所ポンプ棟」として建て直されました。
取り壊される前は重厚感がありフォルムといい、窓の造りなど見るものを圧倒させる魅力のある建物でした。

古めかしさのなかに非日常を感じる不思議な存在感を放っていました。
当時、新しくなると聞いて「惜しいなー」と残念に思ったのを覚えています。

地域住民にとっても景観百選にも選ばれ、シンボル的な位置づけだったこともあるため、
70年近く慣れ親しんだ以前のデザイン(円筒形にドーム屋根の形)を継承したポンプ棟が建てられました。
それにより『水道タンク』と呼ばれている「棟」の部分には水は入っておらず、倉庫や設備および監視施設などになっているようです。

生まれ変わった『水道タンク』は、以前より洗練された雰囲気に。
前を通る度に、なんとも言えない愛嬌のある建物に見えてくるのは私だけでしょうか。
“どんぐり”のような”、“ポット”のような。見ているだけで愛着がわいてきます。

よく見ると街灯もタンクの形になっていて、かわいい!
しかも、『水道タンク』施設前だけのデザインのようです。粋な演出ですね。

「中に入ってみたい!」
と思い入り口を探しましたが、水道局施設のため入ることはできません。
その代わりに『水道タンク』を間近で見られるおすすめスポットがあるのです。

屋上には芝生が敷かれた公園が

それは、給水所の屋上にある「大谷口公園」です。
芝生が敷かれ遊具もあり、子どもたちの絶好の遊び場になっています。

長いスロープもあって、小さいお子さんのいるご家庭やお年寄りにも優しい公園です。

昼は近くに勤務するサラリーマンやOLのランチ休憩場所にもなっているようです。

この日は、私だけの貸し切り状態でした!
土の上を歩くことが少なくなった都会で、足の裏に感じる土や芝生のサラサラとした感触が気持ちよく、このまま寝ころびたい衝動を抑えるのに必死でした。

よく見ると足元には、風でゆらゆらと揺れる白いシロツメクサの花が咲いています。
「そういえば、これでよく“かんむり”を作ったなー」と、
子どもの頃の懐かしい記憶が頭に浮かび、あの頃に戻ったような感覚がよみがえりました。

西日を浴びた『水道タンク』も何とも言えない哀愁を感じますね。

公園の真下に池!?

実は、約2階建て部分の高さにある大谷口公園の下は、深さ15mの巨大な配水池になっているのです。
周辺地域の給水安定性の向上と、災害時には、地域の応急給水の拠点としての機能を持っているとのことです。(東京都水道局HPより)

まさか!公園の真下に池があるなんて驚きですね!

『水道タンク』を見ながら屋上にある公園とのコラボレーションに、草原にでもいるかのような錯覚すら覚える景色は、つい深呼吸をしたくなるほどです。
ここにも、旧「配水塔」の面影をそのまま再現してまでも、残しておきたかった地域住民の思いが感じられます。

これからも“塔のある町の風景”として不思議感を漂わせながら地域に愛され、大切にされていく存在なのだと実感するとともに誇らしく思えたのです。
ぜひ千川にお越しの際は、ついでに、いや寄り道して見上げてみてください。

大谷口給水所
住所:〒173-0035 東京都板橋区大谷口一丁目4番
アクセス:東京メトロ有楽町線・副都心線 千川駅から徒歩13分
電話: 03-5320-6486
大谷口公園
開園時間:9:00(通年)
閉園時間:17:30(3月~9月)
    :16:30(10月~2月)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。