今回紹介するのは、立教大学の敷地内にある大衆文化研究センター。
ここには旧江戸川乱歩邸があり、一般公開されています。
江戸川乱歩(以下「乱歩」で統一)は、大正から昭和期にかけて活躍した「日本の探偵小説の父」ともいわれる、日本を代表する作家です。
「明智小五郎」「少年探偵団」シリーズなど知っている方も多いのではないでしょうか?
日本探偵作家クラブ(現・日本推理作家協会)の初代会長も務め、日本の推理小説にとどまらず、さまざまな文学作品に大きな影響を与えた乱歩。
大学の敷地に隣接していることと、ご子息が立教大学の教員だったこともあり、旧江戸川乱歩邸は蔵書などの資料と共に、2002年に立教大学に譲渡され、保存・公開されています。
立教大学敷地内にひっそりと佇む邸宅
要町駅からは、徒歩4分。
池袋駅西口から徒歩7分とアクセスしやすい立地にあります。
立教通りは学生さんでにぎわっているので、要町駅から向かうと比較的スムーズです。

立教通りから大衆文化研究センターに続く道の入り口には、かわいいフクロウのオブジェがお出迎え。
フクロウの台座には、「うつし(現)世はゆめ よるの夢こそまこと」という文章が刻まれています。
これは乱歩が、ファンにサインを求められた際、必ず色紙に書いていた文章だそう。
フクロウのオブジェを目印に、数十メートル先に進むと大衆文化研究センター(旧江戸川乱歩邸)が見えてきます。


門には、乱歩の本名でもある「平井 太郎」の表札。
並んでいるもう一つの表札は、ご子息の平井 隆太郎氏のものです。
生涯で、46回(東京都内では26回)の引っ越しを経験した乱歩。
47軒目にあたる、この邸宅を気に入り、昭和9年から亡くなるまで31年間住み続けました。
江戸川乱歩の息遣いを感じる応接間

母屋と洋館、土蔵が無料公開されていますが、コロナ対策のため、現在は中に入ることはできません。
玄関部分には、乱歩の愛用していた衣服や、直筆の手紙や日記などが展示されています。
庭へと回ると、洋館の裏には、母屋と土蔵があらわれます。

二階建てのレトロモダンな洋館の一階部分は、ガラス越しではあるものの、応接間を見ることができます。
鮮やかな青いベロア生地のソファセットと、直線的なデザインの家具が並んでいます。
面倒見の良い性格だったともいわれている乱歩。
この応接間を社交の場として、数々の作家や編集者たちと語らっていたことでしょう。
暖炉の真上には、乱歩の肖像画が飾られています。
他にも名前の由来になったエドガー・アラン・ポーの像、シャーロック・ホームズの像が飾られていて、ミステリー好きにはたまらない内装になっています。
乱歩作品に登場しそうな黒塗りの土蔵

2003年3月に豊島区の指定有形文化財となった土蔵。
黒塗りの外壁は、当時珍しい鼠漆喰(ねずみしっくい)仕上げ。
乱歩は、二階建ての土蔵を書庫として使用し、一階に和書や洋書を、二階には江戸文学などの和本を配架していたそうです。
現在は建物や蔵書の劣化を防ぐため、入り口付近までの公開となっています。

洋館同様、ガラス越しではありますが、土蔵内はライトアップされ、まるで乱歩の作品に登場しそうな雰囲気。
土蔵・邸宅にあった計2万点近い乱歩の蔵書等は、立教大学内に現在保管されています。
立教大学図書館の検索システム(OPAC)で、閲覧可能となっている蔵書は、事前申請をすることで閲覧することができます。※詳細は公式サイトを参照
シンポジウム・講演会の開催やオリジナルグッズも販売
乱歩の蔵書をベースとする膨大な資料群を誇り、国内外の大衆文化研究の拠点として2006年に設立された大衆文化研究センター。
旧江戸川乱歩邸の保存・管理・運営だけではありません。
シンポジウムや講演会の開催、邸宅内での展示、研究雑誌「大衆文化」「センター通信」の発行など活動されています。
母屋では、オリジナルグッズやガイドブックが販売されています。
乱歩をモチーフとしたデザインのクリアファイルやハンドタオルは、ファンの心をくすぐります。
立教大学オンラインショップでも販売されているので、記念にいかがでしょう。

「センター通信」も無料配布されていて、読みごたえのある内容となっています。
ぜひ実際に旧江戸川乱歩邸を訪れて、乱歩の世界観に触れてみてください。
大衆文化研究センター旧江戸川乱歩邸
住所:東京都豊島区西池袋3‐34-1
アクセス:東京メトロ有楽町線・副都心線「要町駅」から徒歩4分
:JR、私鉄、東京メトロ各線「池袋駅」西口から徒歩7分
営業時間:11:00-15:30(月曜日・金曜日)※水曜日は事務室のみ開室
電話番号:03-3985-4641
定休日:火曜日~木曜日・土曜日・日曜日・祝日
※また入試期間中など休館の場合があるため、公式サイトにてご確認ください













